民生委員 防犯・防災の研修会
8月25日(木)、福田地区の民生委員児童委員の皆さんが、防犯と防災についての研修に静岡へ出かけられました。視察研修先は、午前は静岡県警察本部、午後は静岡県地震防災センターです。
午前の静岡県警察本部では、団体専用の見学場所として「110番センター静岡」へ行きました。県内すべての110番通報が受理されるセンターの指令システムの役割について説明を受けました。静岡県内における110番通報は、年間約24万件あるそうです。このうち、いたずら、無応答及び間違いが約2割、また要望、相談などをあわせると約3割が110番にかけてはいけない緊急性のないものだそうです。「事件、事故への対応を遅らせないため、各種相談窓口や地元の警察署及び交番等をご利用ください」とのことです。
午後は、静岡県地震防災センター。東日本大震災が起きて以来、毎日大変な来館者数とのことで、この日も福田の民生委員以外に、小学生の団体や静岡市内の地区社協の団体、水窪の自治会連合会、中部電力の防災担当の団体、県外の団体、個人や家族連れなど、たくさんの人でした。先日は、中国からの団体も来館されたとのこと。
内容は、1時間半の見学コースを選択。まずはじめに、「防災講話」の聴講。
担当の先生から、団体や地域の特性に合わせたお話をしてくださるとのことでしたので、あらかじめ福田の民生委員であることと、津波の危険性についての関心が高いことをお伝えしてありました。
地域のリーダーである民生委員として、まずは生き残るために、家屋の耐震や家具固定をすること、「地震→津波→すぐ避難」を地域の中で誰よりも率先して実践することの大切さをお話ししてくださいました。かなり沖合が震源だった今回の東北の大地震に対して、心配される東海地震は陸地直下かすぐの近くの海の下が震源であるという違いから、東北の震度よりももっと激し揺れが広範囲で起こり、津波がもっと早くに到達するとのこと。東南海、南海との連動によりさらに被害が拡大する恐れがあること。福田は被害を受ける家屋が3分の1をこえるため、単純にそれだけの人が自宅に住めなく避難せねばならなくなること。そうなると行政ではとても手に負えなく、皆で協力して何とかせねばならないこと。具体的な数字から皆で共通のイメージを認識せねば、家庭で、地域で、市や県や国としても対策が立てられないことなど、明快に講義していただきました。
その後、「TUNAMIシアター」の見学。
ここは今年4月にリニューアルしたコーナーで、230インチの大型液晶マルチディスプレイにより、鮮明で迫力のある映像で津波の恐ろしさや津波のしくみを学習できます。東日本大震災よりも前に準備が進められていたため、今回の被害は踏まえてはいなかったそうですが、あの日東北を襲った黒い津波と同じような大災害が静岡県内で起きたと想定されたリアルな映像に、本当に津波は恐ろしいものだなと感じました。映像の最後には、岩手県宮古市や山田町のスライド写真も映し出され、あらためてこの大震災の教訓を生かさなければいけないと思いました。
その後、縦横や回るような実際の揺れ方を再現し震度6の揺れも体験できる地震体験コーナーや、耐震補強の見学コーナーなどで職員の方から説明を受けました。
今回の視察研修に参加した皆さんは、あらためて地域のリーダーのひとりである民生委員児童委員として、防災や防犯についての意識を高め、地域でその大切さを啓発したり、自ら実践しようという思いを固めておられました。
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